- 日時: 2022/08/09 23:01
- 名前: てん (ID: z1AnpBu9)
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三角比はあるのになんで四角比はないの?
三角比は「サイン、コサイン、タンジェント」ってよく聞きますよね。
いったいこれは何なのでしょうか。
まずは、直角三角形の辺の長さの「比」と思ってもらって結構です。
だから三角比と言うんですね。
で、その比の取り方によって呼び名が変わるわけです。
これは、直角三角形を直角が右下に、鋭角が左下になるように書いた時を想像すると簡単です。
斜辺:縦 がサイン 斜辺:横 がコサイン 横:縦 がタンジェント
のもとになる比です。
そしてこの辺の長さの比の値が三角比になっています。
比の値は、「:」を「÷」に変換する感じで値を取れば大丈夫です。
縦:斜辺とか横:斜辺とか縦:横はないの?
という疑問が浮かぶと思いますが、あります。
正弦 sin 正割 sec 正接 tan 余弦 cos 余割 csc、cosec 余接 cot
上からサイン、セカント、タンジェント、コサイン、コセカント、コタンジェントと読みます。 3辺x(3-1)辺ですから、この6種類で全ての比を網羅しています。
じゃあなんで「サイン、コサイン、タンジェント」以外はあまり聞かないかという疑問が浮かぶと思います。
ちゃんと理由があります。「使わねーから」以上。
ちょっと雑すぎましたが、有名な3つの比は幾何学的に有用ですが、他は必要ないのです。
90度とか180度とかは作図できないと困るけど、13度とかどうでも良くない?あるにはあるけど。
みたいな感じです。
また、この3つの三角比は座標平面上の単位円においても面白い性質があります。
簡単に言うと、グラフの中心に半径1の円を書いて、その円周上に点をとったときの上下方向にサイン、左右方向にコサイン、中心とその点を結んだ直線の傾き具合にタンジェントの性質が当てはまるよーと言う感じ
そうすると、直角三角形にとらわれずに、全ての角(270度やら16億度やら)に三角比を対応させることができるようになります。
これが、四角比がない理由に関わってきます。
まとめると、直角三角形の辺の比を取って遊んでいたらなんか値が出てきて、それが円とか角度に関係していた!使える!
というのが三角比の基本です。
比の値ですから、ちゃんと数が当てはまります。
例えばsin30度は二分の一ですし、タンジェント45度は1です。
それでは本題に入っていきます。
先程お話しした通り、三角比は円と関係付けると「-∞から+∞までの全ての角」を表現できます(厳密にいうとややこしくなるので、まずはそういう認識でいてください)。
そして、三角比のメリットというのは、「角を値に変換できるところ」です(他にもあります)。
ここで、四角比を仮に作ったとします。
しかし、四角比にメリットはあるでしょうか?
三角比で全ての角は事足りている状況。
四角比に活躍の場はあるでしょうか?
ないです。全く。
三角比のベースは三角形です。
これは最もシンプルな図形です(円を除く)。
四角形よりも基本的な三角形で十分ならわざわざ話をややこしくする必要はないのです。
考えてみてください。
四角形のどの2辺(ここでは対辺を除く)の比をとっても、その2辺を含む三角比で記述できますよね。
つまり、「四角形以上(より角が多いという意味)の多角形は全て三角形の集合体」です。
よって四角比以上は必要ありません。
本講のまとめ
・三角比は直角三角形の辺の比の値。 ・三角比は全て角に対応。 ・三角比は単位円にも密接な関係がある。 ・四角比以上は三角比の性能劣化となるためない。 |