『蝶をなめるな!!弍ーエンマの復讐ー』第5話・妖魔兵団と犯罪妖怪撲滅部隊
前回、色々あってゾンビとなった俺だがガラス越しに写る自分の姿は変わっていなかった。
エンマ宮殿へ向かっていると大きな基地が見えた。
エンマの基地だと悟った俺はすぐさまその基地へ飛び込んだ
ガシャン!!!
顔を上げるとE〜Aランクの妖怪ばかり。
「お前、名は?」
聞いてきたのはくさなぎだった。
「、、、、蝶、、、、、」
少し怖かったが名前を言えた。
「お前は、、確か反エンマ派だろう?」
「それが、、どうした?」
「ここは妖魔兵団といって反エンマ派で結成されている。」
「じゃあ、、エンマを殺す兵団か?」
チャンスだと思い問いかけた。
「ああもちろんだ。」
「エンマ一人と家来数人だったら余裕じゃ、、」
この質問は即答だった。
「いや違う。エンマには犯罪妖怪撲滅部隊といって、俺らみたいな
エンマを殺そうとしている妖怪や犯罪を犯した妖怪を殺す部隊だ。
それもかなり手強い。数千年前に妖魔兵団と犯罪妖怪撲滅部隊で
争いがあったがこちらが大敗した。」
「敵は強く、財力もあるから、新しい武器で攻撃してくる。」
後ろにいた河童が続ける。
「お前は強いと聞く。お願いだ入団してくれ」
周りがざわめく。
とても迷う。入団するとぬらり様を敵に回すことになる。
でも入らなければとてもエンマを殺れない。
『申し訳ございませんぬらり様』
と心で叫び、
「入ろう、、」
気づくと涙が流れていた。
「そうか。感謝する」
と言い、トントンと背中を叩いてきた。
「では早速紹介をしよう」
「俺は妖魔兵団長くさなぎだよろしく」
後ろの河童も続けて、
「俺は妖魔兵団総兵長河童だ」
椅子に座って酒を飲んでいたオロチも
「俺は妖魔兵団攻撃兵長オロチ。」
壁を叩いていたからかさ魔神も
「妖魔兵団守護兵長のからかさ魔神だ」
そしてくさなぎが、
「お前には二つの選択がある。」
ゴクンと唾を飲んで、耳をすました。
この好機を逃すことは絶対にできない
そう心に誓った。
第5話・終わり。