『蝶をなめるな!!弍ーエンマの復讐ー』第7話・闇の男ジレン
「三番!蝶!合格」
よっしゃーーーーっ
テンションが跳ね上がる。
やっと戦いに行けるからだ。
ー昼ー
「お前が蝶か」
話しかけてきたのはいい体型の男。
「はい!妖魔兵団攻撃兵新人兵三番蝶!」
これがお決まりの挨拶。
「俺は攻撃兵首席929番ジレン・アリアーノだ」
首席………この人強い
でも見かけは人間だった
「おっと俺は人じゃない」
察した……相手の心が読めるのか……
「本当の姿を見せてやる。」
するとジレンさんは宙に浮き上がり、全身が赤くなった。
「これが本当の姿だ」
背中からいくつもの赤い蛇が出てきて、
黒いオーラを放った紺色のベンチコートを身に付けている。
顔は……妖怪で例えるなら少し鬼寄りの闇エンマか?
そしてジレンさんはもとに戻った。
「明日は早朝からエンマ宮殿へ突撃だ」
えっ、、
驚きと嬉しさが半分半分
「心して待っとけよ」
「はい!」
歩いていたジレンさんは足を止めて
「そういえば俺は明日、首席だが新人兵と突撃することになっている」
「その時はよろしくな」
と言うとジレンさんはにっこりほほえんで去っていった。
明日必ずエンマを殺し、人間との繋がりを断つ。
いつしかそれが生き甲斐だった。
第7話・終わり。