ムゲンの過去 3話
「何故戻ってきた、小娘」
そう僕は話しかけるすると小娘の後方から黄色い妖怪が小娘に話しかける
「何やってるんダニ!?ただでさえ危ない事を引き受けてるのに…さっさと陽楼ってやつを探すダニ!」
…どうやら僕に用があるようだ
「だって…この人なんか泣いてるしー私優しいから放っておけないなぁー…なんて」
苦笑しつつ小娘はそう言った
黄色い妖怪はジト目で呆れたようにこちらを見て
ため息をつく
そして
「しょうがないダニね、少しくらい心配してあげるダニ、ミーは!優しいダニ」
黄色い妖怪はミーを強調してそう言った
「いやいや、今から言ったって遅」
「ゴホン」
小娘が喋っている途中で咳払いをした
忙しいけど話聞いてやる、みたいな雰囲気なのは気に入らないが何より…
「私が陽楼だ、どうせぬらりひょんにでも言われてきたのだろう?」
そう聞くと揃ってギクッという動きをして
「エトー…ソレハー…アハ…アハハ」
なんて、さっきよりもカタコトしている
あいつの事だ、
自分の事は黙ってるように言っていたんだろう
…
その時だ、独特な
ブーイーンブーイーン
という音がなる、定時になったアラーム音だ
「僕は今から最下層にある自分の控え室に移動する、だからぬらりひょんには断りをいれるといい
”お前も人間と妖怪を殺すか?”と言っていたと
伝えてくれればきっと話が通る」
そう言って口角を上げると彼らは青ざめた表情を浮かべていた、今更気づいたか
僕が人殺しであり妖怪殺しであることを
そんな彼らに出口の位置を伝え
最下層に向かってる時だ
「貴様ッ!!!恩を仇で返した無礼者めが!!」
そう刀を振りかざされる、夜行だ
僕は刀の起動をさらっと左に流して夜行のバランスを崩し軽く後ろで手を組ませ拘束する
「あくまで今はお前は罪人、僕は警備員だ」
「クソッ!なんで…お前は先代様に育てられて」
「それ以上言ってみろ、お前も魂に返してやろうか?」
そこまで会話した辺で諦めたようで力が抜けたようだった