【息子のお泊まり会】その2
泊まりに来た息子の友達の中でいつも皆を引っ張るリーダー的存在のK君。
お父さんとお母さんが共に誰もが知っている日本で一番頭の良い大学を出ているサラブレッド。
この子の集中力は普通ではなかった。息子より学年は一つ上、小学3年生のK君。
この日を誰よりも楽しみにしていたらしく前日も待ち遠しく夜も寝れなかったらしい。
18時過ぎ仕事を終え帰宅すると子供達の騒がしい声が聞こえてくる。私の帰宅に気がついたK君。
K君「おじさんこんばんは!お邪魔してます。」
息子の1つ年上とはいえ立派だなぁと感心する気持ちの良い挨拶で迎えてくれた。
3ぱぱ「K君いらっしゃい。ゆっくりしていってね。」
K君「うん!俺ねおじさんに会うの楽しみだったんだ!うちのお父さんゲームしないかるさっ!おじさんに色々聞きたい事あったんだ。」
なんて純粋な良い子なんだろう……こんな薄汚れたおじさんに会うのを楽しみにしてくれてたなんて……
その曇りの無い眼差しを見ると社会の荒波にもまれ濁りきった自分が恥ずかしくなる。
ぱぱ「よし。じゃあおじさんもご飯食べたら色々教えてあげるよ。」
K君「うん。ありがとう!」
K君、そして泊まりに来ているもう一家族の3姉弟どちらの親もゲームはいっさいしないので子供達にとって私は軽いカリスマおじさんだった。
夕食を食べ終えた私は子供がワイワイやっているゲームを覗いてみる。
無謀なメンバーでだるまっ塔に挑み失敗して悔しがる3姉弟の弟小学1年のO君。その姿を見て笑う我が家の長男と3姉弟の姉小学生3年生のMちゃん。
ぱぱ「O君それじゃだるまっ塔はクリアできないよ。」
O君「ちくしょー!」
その横で黙々と自転車で街中をさまようK君。
ぱぱ「K君は何してるの?」
K君「僕は怪魔を仲間にしたいからきまぐれゲートを探してるんだ。
でも中々きまぐれゲート見つからないし怪魔も出てこないんだ……」
ぱぱ「そうか……じゃあおじさんが必殺技を教えてあげるよ。」
K君「必殺技?」
ぱぱ「そう。必殺技! リセットマラソンだよ。略してリセマラ!!」
どーーーん!!!
K君に衝撃が走る!
続く