【3ぱぱさんのご出張】その5
コ○ダ珈琲で偶然出会った家族は源さん家族だった。
3ぱぱ「源さんじゃないですかー。昨日現場であった3ぱぱです。」
源さん「あ、ああ……」
Qちゃん「あれ?ふたりはお知り合い?」
3ぱぱ「そうなんだよ。出張してる現場で担当してくれてるのが源さんなんだよ。」
源さん「………」
源さんママ「貴方、何黙ってるの!お知り合いなんでしょ!」
私は先程の源さんスマイルを忘れない。現場ではムスッとした頑固親父だが家に帰れば優しいお父さんなんだろう……
ふと聞き覚えのある音楽が聞こえてくる。これはバスターズの音楽だ。
源さんの息子(以後リトル源)のDSから軽快なバスターズの音楽が流れている。
3ぱぱ「リトル源くん。バスターズしてるの?」
リトル源「うん、そうだよ。」
3ぱぱ「おじさんもバスターズ大好きなんだ。」
リトル源「本当?僕ね下手くそだからあやとり様が倒せないんだ。」
3ぱぱ「おー!おじさんに貸してみな!倒してやるぞー」
リトル源「おじさん倒せるの!?」
3ぱぱ「おじさんに任せではおきな。」
リトル源くんのDSをもらいメンバーを確認する。
リトル源君のレギュラーメンバー
オロチ、ヒカリオロチ、天狗、おでんじん
やべえ………レベル中途半端だし。装備もクソ。魂もなし。これ俺じゃ勝てねえかも。
3ぱぱ「リトル源くん。ブシニャンとか持ってない?」
リトル源「えーブシニャンなんて持ってる訳ないじゃん。」
ブランクのある私、調子にのって倒してやると言ったがあやとり様を倒せるだろうか………いやノーマルのあやとり様に何を恐れる?頭の中で葛藤しながらもオロチのソロで出動。
リトル源「すげーオロチだけで倒すの!」
3ぱぱ「あ、ああ。いつものDSと違うから倒せるかな?」
若干の言い訳をしながらノーマルのあやとり様に出動。
心配をよそにアッサリとあやとり様を倒す。
リトル源「お父さん!このおじさん凄いよ!」
源さん「あ、ああ。よかったな。」
3ぱぱ「リトル源くん。今度時間があったらブシニャンとかレア妖怪あげるね。」
リトル源「本当!僕ね、エンマ大王欲しい!」
3ぱぱ「おお!エンマ大王か!おじさんが帰る前に交換しよう。」
リトル源「本当!おじさん約束だよ!」
調子にのって軽い口約束をしてしまった。
既に昼食の済んでいた源さん家族。源さん妻とQちゃんの世間話も終わり源さん家族は先に席をたつ。結局バスターズをしていて源さんとはろくに会話をしなかった。
3ぱぱ「源さん。明日からよろしくお願いします。」
源さん「………ああ………」
源さん家族は店から出ていった。
Qちゃん「源さん夫婦ね、確か歳が20歳くらい離れてるんだって。」
3ぱぱ「そうなんだー。現場では凄いムスッとしてるよ。先輩に変わり者だから気をつけろって言われたよ。」
Qちゃん「ええ?そうなのー!いつもニコニコして良いお父さんだったよ。」
少しだけ源さんの弱みを握った気がする。楽しいデートの時間も終わり帰宅。
定年したおじさんの晩酌に付き合い次の朝を迎える。今日から本格的に名古屋での仕事がはじまる。
続く。