【3ぱぱさんのご出張】その7
翌朝再び若ハゲに電話をかける。
3ぱぱ「おい!図面きてねーぞ!」
若ハゲ「実は課長有給とっててもう今週会社に来ません。」
3ぱぱ「肝心な時にいないな〜。じゃあ休み明け確実に頼むぞ。」
若ハゲ「そっちから送信したメール見ればいいじゃないですか。」
3ぱぱ「こっちは送信メールすぐ削除するんだよ。人のパソコンもいじれないし。頼みの先輩も忙しくてな週明けまで出張だよ。」
3ぱぱ「とにかく休み明け頼むぞ!」
若ハゲ「はいはい。わかりました。」
月曜日がタイムリミットだと思っていた。月曜日に図面が手に入らなければ支店長にきんにく先輩のパソコンのロックを解除してもらうしかないと思っていた。
とりあえず日曜日までは現場で源さんの手伝いをしよう。週明けから第二工程が始まる。このペースなら来週末には帰れそうだった。
3ぱぱ「源さん日曜日は何してるんですか?」
源さん「ああ?何でもいいじゃろ!」
3ぱぱ「リトル源君と遊ぶ約束しちゃったけど暇なら遊びに行ってもいいですか?」
源さん「暇じゃないわ!」
3ぱぱ「そうかぁ〜。リトル源くん喜んでくれると思ったのにな〜。」
源さん「…………」
職人さん達に付き合い土曜日まで現場で汗を流す。日曜日には名古屋嬢の姉妹とデートして出張ライフを満喫していた。
週明けの月曜日、念願のメールが課長より届く。やっと来たよ〜と思いならが第三工程の図面を確認する。
顔が青ざめていく…………。
何これ?設計ミスじゃん…………。
頭が一瞬真っ白になったが何度も図面を見て確認する。
まさかと思ったが嫌な予感か的中した。本来なら全ての図面を始めに確認するべきだった。
きんにく先輩だから大丈夫だろうと過信もあったが、きっと痛い胃を抑えながら無理矢理作成したのだろう。きんにく先輩らしからぬミスだった。
あの時課長がすぐにメールを俺にくれれば。出張の話をすぐにしてくれれば。
色々な事を考えたが今はそれどころではない。
このままだと現場もストップ。工期も大幅に遅れ材料も発注し直し損害はデカい。
もう現場では第二工程がはじまっている。
先輩「3ぱぱ、どうした?」
3ぱぱ「先輩これ見てください。」
先輩「おいおい……勘弁してくれよ……」
3ぱぱ最大のピンチ………
続く