【息子のモテモテが止まらない】第二話
ある休日の午後ポカポカ陽気の中、わが家の子供達は家の前で遊んでいた。私の家の前は袋小路になっていて知らない車の出入りはほとんど無く自然と子供達が集まり遊んでいる。
そんな子供達の姿を酒の肴にして庭でビールを飲む。最高の時間だ。
しばらくすると隣の楓ちゃん家族が帰宅し楓ちゃん達(ここも3姉弟)も外に出て遊びだした。
仲良く遊んでいると思いきや息子の半べその怒鳴り声が聞こえてくる。
息子「どうして僕だけ仲間はずれにするの!?」
楓ちゃん「息子君とはもう遊べない!」
楓ちゃんと息子は隣同士の幼なじみ。昔から何かとライバル心を燃やし激突していたが今回は空気が重く感じる。少し様子を見ていると
楓ちゃん「セロリちゃんから聞いたよ?私の事、嫌いなんでしょ?毎朝迎えに来られて迷惑だって!そんな事言う人とは遊べない!」
息子「え?僕そんな事言ってないよ!」
楓ちゃん「嘘!だってセロリちゃん言ってたよ!」
息子「だって僕言ってないもん!………楓ちゃん迎えに来てくれなくて僕困ってるんだよ!?」
楓ちゃん「なんでよ?」
息子「セロリちゃんと一緒に登校すると私の事好きでしょ?って聞いてきて別に好きじゃないよって答えると叩いてきて好きって言いなさいよ!って怒るんだよ。」
楓ちゃん「何それ?じゃあ今からセロリちゃん家行って聞いてみようよ!」
息子「え〜僕行きたくない……」
楓ちゃん「いいから!行くよ!」
楓ちゃんに手を取られて息子は消えて行った………。
何やら面白い展開になって来た。ビールと枝豆を握りしめ夢中で見ていた私の横にいつの間にか楓ちゃん3姉弟の末っ子にして長男、幼稚園年少の暴れん坊君が座って私の枝豆を食べていた。
3ぱぱ「暴れん坊、どうしたの?おじさんの枝豆勝手に食べちゃダメだぞ。」
暴れん坊君「おじさん、お姉ちゃん達がケンカしてるのにビール飲んで見てるってダメな大人だね。」
………ね、年少さんの癖にしっかりしてやがる。………
3ぱぱ「こ、子供達のケンカは子供達で解決する!これが一番なんだよ!」
暴れん坊君「難しくて何言ってるかわかんない。おじさん枝豆もっと食べた〜い。」
3ぱぱ「もう無いよ!」
暴れん坊君「ケチ!」
3ぱぱ「ケチじゃない!」
私が隣の幼稚園生とケンカしていると楓ちゃんと息子が帰ってくる………
続く