【第一章】
『幼馴染みとの再開』
私はA、
運動派ということと、食べる量が多いということだけしか特徴がない、どこにでもいる普通の高校2年生だ
小学2年生の頃にこの町に住んでいた
でも誰かと何か約束した気がするな〜
うーん…なんだろ…
まぁ今思い出さなくても、後で思い出すでしょ!
と、いうわけで町に戻ってきたんだけど、新しい家はまさかの昔と同じ場所!
ありえない偶然だよね!
うちは親が小説家をやっていて、色々なところを旅してたんだけど、
私が転校続きで少し不安になっているのに気付いて、
ついにこの町に戻ってきてくれたの!
さて、これからはこの町で頑張るよっ!
ーガタッー
A「ぬっ!何者っ!」
と、ジャンプして後退すると、後ろから頭を叩かれた
K「『何者っ!』とかお前は昔の侍かよ」
A「って、いきなり見ず知らずの乙女を叩くとか、あなた何様よっ!」
K「おい、『見ず知らずの』って、もちろん冗談だよな?」
え?だってこんなイケメン今まで見たことないし…
でもこのデカくて生意気な態度は覚えが…
A「って…あんたもしかしてK!?」
いやいや、違うよね、Kは、私より身長が小さいはずだし、何よりこんなイケメンじゃないはずっ!
K「そうだよ…むしろ何で気づかないんだ…」
A「だって…Kはこんなイケメンじゃなかったし…」
K「なんか中学行ったらこうなってた」
A「えええぇぇ!?」
K「というより、『こんなイケメンじゃなかったし…』てことは、俺のことをイケメンだと思ったってことか?」
A「それは…」
K「まぁよく告白はされるが、毎回断ってる…どうしても諦められないやつがいたからな…それが誰か、聞きたいか?」
A「えっ!?いや…別にいいや…」
Kが一瞬悲しそうな顔になった気がした
K「そうか…ならいいや…」
Kは残念そうにそういうと、
K「じゃあな」
と言ってどこかに出かけて行った…
A「あっ!」
思わず声が出てしまった
しかし、仕方がない
思い出したのだ、昔した、約束を
A「そうだ…私はKと一緒に雑誌を作る約束をしていたんだ…」
もしもKがあの約束を覚えているのなら、今出かけたのは、きっとあそこしかない!
そう考えて、私は近くの神社に走った
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