第2章
「彼ら」の形跡
早速、兄と待ち合わせの場所で落ち合った。
兄のおごりでランチを食べながらの話となった。
「ほら、まずこれを受け取れ」
テーブルに厚みのある封筒が置かれた。中身は金のようだ。
兄は事業で大成功し、かなりの金持ちだ。
それに比べ僕は、工事作業員で生活が苦しかった。
なぜ兄弟であるのにこんなに違点があるかは分からない。
「これ…本当に良いの?」
「ああ だが頼みたいことがある。それは前金だ」
しばらくすると重い口を開いた。
「…俺らはもともと孤児だろ?でも母愚か、家族の形跡を何も知らない。俺はそれを知りたいんだよ」
「僕に調べろって言うの?」
「いや、俺ももちろん調べる だが、最近忙しくてな…メインをお前に任せたいってことだよ」
なぜ、兄が知りたいかは分からない。だがこう言われると自分も知りたくなってきた。
「でも、なんの手掛かりが無いのは不利じゃ無いの?」
「あるっちゃある」
「ちょっといろんなとこで調べたんだが、親父の名前 住所 職歴がわかったぜ」
「おお 凄いじゃん 教えてよ」
しばらく長い間話していた。
名前はk 浮動 住所は○○-○○-○○○ 職歴は交通整備士だそうだ。
兄と話していてわかったことがある。
父の形跡しか調べられないと言うことだ。
少し面倒な気もしたが休みがかなりあるため思い切って
「僕がぜんぶ調べるよ ゆっくりしてて」
と言ってしまった。
とは言え、やっと調べようと動いたのは4日後だった。
前金をもらったからには調べなくては。
上手く行くと良いのだが…
名前&住所適当w お許しぉぉぉ