Re: 紅の雑談広場3(奇跡の月光タウン編)( No.251 )
  • 日時: 2021/09/27 04:06
  • 名前: ベイリーフ ◆5SnftrlJNA (ID: eYCrnUVK)

こっから先のスト意味わかんないの多いかもしんない
一応グロ注意喚起ネ!

鬼殺鬼

8.亡失
………
……

「母さーん、父さーん、夜にごめんなー 帰ったよー」
佑は声を掛けながら階段を登り、親の寝室へと向かった。
「聞こえないのかな…?」
佑は部屋のドアを開けた。



電気を点けなくてもわかった。

…血塗れだ。


父さんが母さんを庇いながら倒れていた。
頭蓋骨は割られ、体がバラバラに切り裂かれていた。さらに一部の肉がちらついていたり、肉がなくなり骨が剥き出しの部分も…
「なんだよ……これ………」
殺人か?いや………


もう、間に合わない………



佑は何か気づいたかのように綾音の家に全速力で向かった。
「おい!綾音!大丈夫か!?」

鍵が壊されている、リビングの窓ガラスが割られている。

綾音を見つけた。
ベッドの上で横たわっている、血だらけで………
体は殴られたり裂かれたりしているが、体の一部を失ったりはしてないようだ。
鬼故の耐久力に救われたのか……

「……………っ……………」
!!
息してる………生きてる…!
「よかった…よかった…!」
綾音は生きてた………!よかった………!
「今屋敷に連れていく、そこに俺の怪我を治してくれた人がいるんだ 頼んだら治してもらえる!だからそれまで耐えてくれ!!」
佑は綾音を背負い、屋敷に向かった。
大切な命が懸かっているからだろうか、自分でも信じられないくらい速くなっている。
また額に角が生え、目が蒼く、髪が紅くなった だが意識はある。
しかし佑はそんな変化に気づかず、綾音の命を救うためにひたすら走った。

佑は帰りに歩いて2時間かかった距離をたった7分で走り抜いた。

屋敷に着くと、そのとき丁度戻ってきた博人に必死で助けを求めた。
体も元に戻っている。
「五十嵐さん!綾音を助けてください!早く!!」
「あれ、新山くん?…!わかった、今すぐ治療室に!」

佑は治療室の外で綾音が助かることを強く祈った。
(お願いだ…これ以上失いたくない…!)
そのまま6時間の時が過ぎた……外が明るくなってきた。
「終わったよ」
「!? 綾音は…綾音はどうなったんですか!」
「助かったよ あと一歩遅かったらダメだったけど…一度帰ってよかったね」
「はい…!よかった………」


この日、俺は家族を…仲のよかった綾音の親も失った。


「そうか、御家族が…だが、全てを失わずには済んだ…か」
「はい…」
「しばらく休みをとりなさいな その状態では任務もままならないからね」
「ありがとうございます、主様」
俺は主様にこれまで起こったことを伝え、自室に戻った。
ベッドには包帯を巻かれた綾音が眠っている。
「もう大丈夫だ…綾音は…大丈夫だ……」
佑は疲れきっていた。
「もう………失わ…………な………い…………………」
佑は綾音の手を両手で包むように握りながら眠ってしまった。

涙を浮かべながら………


「そうか、五十嵐が助けてやったのか お前はすごいな!尊敬する!」
「あぁ、ありがとう ほんとに危なかったよ…かなり弱っていたし、少しでも施術にミスが出たら助からなかったからね…」
「でもお前は助けた!それでいいんだ!」
「円城寺はいつもそういう感じだな…」
「俺は元気と熱意だけが取り柄だからな!っはっはっはっは!」
「まぁ、それが強さなんだけどね…それじゃ、僕は患者さんのカルテの整理が残ってるから」
「ああ!またな!」

僕は新山くんの大事な命を助けた。
あの娘…かなり傷だらけだったな…
数多くの患者さんを見てきたからわかる。
伝えてないけど、あれは鬼にやられた傷だ。
「あの感じだと下級鬼かな…」
これ以上鬼からの被害を増やしたくない…
そして、主様を呪いから救いたい…
魔女よ……なぜ主様を………主様は………貴女の………




「瀏ヶ崎 佳奈恵」、貴女の『兄』なのに……
………
……

一応1期は12話までです
好評だったら2期あります
とりあえず1期終わったらレビュー欲しい←
歩いて2時間=だいたい10kmあります
JR大阪駅から地下鉄谷町線田辺駅まで、JR小田原駅からJR真鶴駅までとだいたい同じ距離です
わかりづらい?わかりづらくしたから当然の答えだよ←