Re: 3ぱぱさんの独り言【只今充電65%】( No.169 )
  • 日時: 2016/12/14 16:34
  • 名前: 3ぱぱ ◆wcVRNpB7zI (ID: s/x7OZNA)

【3ぱぱさんのご出張】最終回

先輩も会社で心配しているはずなのですぐに先輩に電話をする

3ぱぱ「先輩!工務店さんやってくれます!俺は今日から現場に張り付くんで図面の変更と残務頼んでいいですか?」

先輩「本当か?よく源さんが了解したな!正直ダメだと思ってたよ。こっちの事は任せていいから現場頼むぞ!!」

精密な作業は源さんと要一(社長)。私とあばれる君でその他の作業を行う。

源さん「要一!そこコンマ5ズレとる!やり直せ!あばれる!そんな事してたら終わらんぞ!3ぱぱ!そこはもっと丁寧に!」

いつも通り源さんの怒鳴り声と電動工具の音が現場に鳴り響く。

気が付けばもう20時だ。みんなの夜御飯の買い出しついでに名古屋のおじさん宅に電話をする。

3ぱぱ「もしもし。ああQちゃんか。おばさんに今日は夜御飯いらないって伝えてくれるかな?」

Qちゃん「お兄ちゃん今日帰り遅いんだ。せっかく晩酌してあげようと思ってたのに〜」

……そんな事言われたらおじさん今すぐ帰りたくなる……………邪念を振り払い今は仕事に集中しなければ!

3ぱぱ「ご飯買ってきました〜。源さんは梅おにぎりと麦茶。俺達は適当にお弁当。あばれる君にはちゃんとファンタ買ってきたよ。」

あばれる君「3ぱぱさん流石っすね〜。」

源さん「………」

3ぱぱ「あと源さんは食後にプリンね。」

源さん「3ぱぱさん何故それを……?」

3ぱぱ「源さん俺の情報収集を見くびらないでください。」

源さん「ワハハハハッ!かなわんのう!」

名古屋支社の人達は源さんの事を変わり者の頑固オヤジと毛嫌いするが普通の可愛いおじさんだ。

この日の作業は深夜1時に終了。体はこたえたが充実した一日だった。

社長「このペースなら当初の予定通り金曜日には終わるかな。」

3ぱぱ「そうですか。よかった。」

源さん「3ぱぱさんよかったな。日曜日には帰って家族とすごせるのう。」

連日の深夜に及ぶ作業によりついに全ての工程が完了する。

3ぱぱ「皆さん本当にありがとうございましたー!」

社長「現場だからビールって訳にはいかないけどお茶で乾杯しましょう。」

かんぱ〜い!!

長年この仕事をしているが完工して現場で乾杯するのは初めてだ。
その場に座り込み少し話をする。あばれる君は相当応えたのか大の字になり寝ている。時計を見るともう深夜の3時だ。

社長「3ぱぱさん面白い人だね。こんなに現場で働く設計の人いないよ。」

3ぱぱ「俺現場の作業とか雰囲気好きなんですよ。いつも自分の仕事ほったらかして現場で職人さんに色々教わってます。」

源さん「設計なんてやめて職人なっちまえ!」

3ぱぱ「それは無理ですよ。源さんみたいな技は一生かかっても出来ないですよ。」

3ぱぱ「明日、残りの残務処理して本社に帰ります。」

源さん「子供達喜ぶのう。」

3ぱぱ「その前に源さん約束憶えてますか?」

源さん「?」

3ぱぱ「リトル源君と妖怪を交換する約束してるんですよ。」

源さん「おお、そうだったな」

3ぱぱ「日曜日の午前中にお邪魔しても良いですか?」

源さん「ああ、いいよ。来ておくれ。」

日曜日に源さん宅に行く約束をして帰宅。流石におじさんも疲れ果て死んだように眠りにつく。

土曜日になり午前中に残務を行い名古屋での出張を終了させる。午後からきんにく先輩のお見舞いに病院へむかった。

きんにく先輩「3ぱぱ。悪かったな。」

3ぱぱ「きんにく先輩、本当ですよ。実は設計ミスをしてまして………」

きんにく先輩「ええっ!本当か?」

3ぱぱ「はい本当です。でも大丈夫です。工務店さんのお陰で無事に完工しました。」

きんにく先輩「よかった〜。また胃に穴開くとこだったよ。」

3ぱぱ「源さんにちゃんとお礼言ってくださいね。」

きんにく先輩「源さん?あの人苦手なんだよなー」

3ぱぱ「苦手とかの問題じゃないですよ。あの人がいなかったら今頃先輩の胃全部無くなってましたよ。」

きんにく先輩に今回の全容を話した。

きんにく先輩「………そうかぁ。源さん命の恩人だなぁ。ただの五月蝿い頑固オヤジだと思っていたけど、俺達にも問題あるよな………」

翌日源さんの家にお邪魔する。本当はエンマ大王の自己産をゲットしてあげたいところだが時間ない。
息子に電話してDSを操作してもらう。

3ぱぱ「エンマ大王とブシニャンを交換に出してくれ」

息子「パパわかった。」

リトル源君「凄い!本当にエンマ大王とブシニャンだ!!お父さん!見て見て!」

源さん「よかったな。」

源さんはニコニコして息子に答える。

リトル源君「おじさん!ありがとう!」

3ぱぱ「どういたしまして。」

3ぱぱ「源さん俺そろそろ帰りますね。色々とありがとうございました。」

源さん「こちらこそ。ありがとう。久しぶりに楽しく仕事ができたよ。」

源さんと握手を交わし名古屋を後にする。新幹線に乗り名古屋の出来事を振り返る………中々ハードだけど良い出張だったなぁ。

少し寝るかなと思った瞬間にふと大事な事を思い出す。

ヤバイ……


家族にお土産買うの忘れてた…………



【3ぱぱさんのご出張】おしまい