【息子のモテモテが止まらない】第六話
野口さん……趣味:息子にイタズラをしてアタフタしているのを見て笑う事。
以前にこんな事があった。息子はよく消しゴムを無くして学校から帰って来た。
多い時では1週間で2、3個。1ヶ月にするとかなりの量だ。少しボケボケして天然な息子だが真剣に大丈夫かな?と心配になる程だ。
嫁「どうしてそんなに消しゴムばかり無くなるの?」
息子「わ、わからない………」
それはわからないだろう……わからないから無くなっているのだ。学校のお昼休みに息子は友達とドッヂボールをして遊んでいる。給食を食べると息子は校庭へと繰り出して行く。
教室に残っているのは数名。野口さんが動きだす。目指すのは息子の机だ。
野口さんは息子の机から筆箱を取り出し消しゴムを盗み自分のランドセルの中の中に入れる。
「野口さん!何してるんだい!それは息子君の筆箱だよ!」
野口さんの行動を見ている生徒がいた。「それはイエスだね」でお馴染みの帰国子女君だ。(※>>81参照)
野口さん「チッ………」
帰国子女君「野口さんランドセルの中を見せてごらん。」
野口さんのランドセルの中にあったビニール袋の中には大量の消しゴムがあった。そして消しゴムのカバーには全て息子の名前が書いてあった。
帰国子女君「野口さん、これはイエスじゃないね。先生に報告するよ。」
帰国子女君のファインプレーにより無くなった息子の大量の消しゴムは見つかった。当然、我が家に先生から連絡があった。野口さんが言うには消しゴムが無くなってアタフタする息子の姿を見て楽しんでいたらしい。
野口さんを連れて野口さんの両親が我が家に謝罪に来る。子供のイタズラでした事なので今後この様な事は無い様にという事で解決したのだが全く反省していない野口さん。その次の日の帰りには息子のランドセルにウ○コと書いた張り紙を貼る暴挙に出るサイコパスっぷりだ。
………話はもとに戻る…………
そんな野口さん一部始終を見ていたがアタフタする息子を見て笑おうとしていたのだろう。もしかしたら他にも見ていた生徒はいるかもしれない。しかし真犯人はアマゾネスコノミ。うかつに喋れば次のターゲットは自分だ………
「先生!野口さん嘘付いてます!セロリちゃん泣かしたのはコノミちゃんです!」
皆が発言した生徒の方を見る。先生に発言したのは楓ちゃんだ。
先生「息子君、セロリちゃん、コノミちゃん、野口さん、楓ちゃん帰りの会が終わったら少し残って下さい。」
野口さん「チッ………」
楓ちゃんの勇気ある発言で息子の容疑は晴れた。コノミちゃんも自分の非を認めセロリちゃんに謝罪する。
嫁「はぁ……じゃあうちの息子がイジメた訳ではないのですね。」
先生「ええ。今セロリちゃんのお母さんに連絡を入れたのですが仕事中との事で。」
嫁「そうですか……私車で来てるのでセロリちゃんと楓ちゃんも一緒に連れて帰ります。」
先生「よろしくお願いします。」
野口さん「息子く〜ん。まったねぇ〜。」
嫁さん曰く。「野口さん、ゾッとするわ………」
帰りの車中に詳しい話を楓ちゃんから聞く。
嫁「そうかぁ〜。楓ちゃんいなかったら息子の仕業になってたね〜。」
楓ちゃん「息子君もはっきり言いなさいよ!」
息子「う、うん……」
嫁「セロリちゃん、息子のどこがい〜の?」
セロリちゃん「え?あの………えっと……」
息子と二人きりの時は強気なセロリちゃんだが誰かがいるといつも通り大人しくなる。
楓ちゃん「そうだよ!セロリちゃん!息子君てナヨナヨしてて男らしくないし、もっとイケメンいっぱいいるよ?私なら絶対嫌だな!」
嫁さん「か、楓ちゃん……そんなに息子にダメージ与えたら………」
楓ちゃん「キャハハハハ!おばさーん、息子君が五木ったー!」
助手席で五木モードを発動する息子。そして初めて息子の五木モードを見たセロリちゃんもたまらず大爆笑。
楓ちゃん「へぇ〜。セロリちゃんてそんな大声で笑うんだ〜。」
セロリちゃん「だって息子君の顔が面白いんだもん。」
息子「…………」
続く